利益配分として提供国にバイオリソースセンターを作りたいがどのようなことを考えればよいか?
取得した遺伝資源をどのように保存するかは大きな問題であると考えられる。
研究によって価値づけされた遺伝資源は、利用者・学会のみならず、提供国の利用にとっても重要なものであり、大きな利益配分の一つである。そのため、バイオリソースセンターは遺伝資源の保存と利用に重要な役割を持つと考えられる。センターは提供国内か日本、あるいは両方に重複する場合がかんがえられるが、できれば両方で持つことを推奨する。
しかし、おそらく研究終了後はセンター設立と維持管理に対する資金は不足していると思われるので、あらかじめそのような資金を最初から確保しておくか、新たな資金源を探すことが必要となります。
センターが設立され、保存遺伝資源がカタログ化、データべース化された後は、提供国へのアクセス許可を与えることが重要な取り組みです。また、提供国でのセンターの普及活動も重要な利益配分の一つです。このようなセンターを拠点にして、提供国の教育活動を行うことは、提供国の科学技術の発展に寄与するものと考えられます。