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生物多様性条約の相互に合意する条件に基づく契約に含めるべき最低条件

MAT契約は当事者間の合意があればよいが、生物多様性条約の原則を外れることはできず、基本的条項は必ず含んでいなければならない。提供国では、法律・規則等でMAT契約に含めるべき項目が決められている場合もある。したがって、MAT契約において、特に契約規定のない提供国であって、必要ならば列記されている項目について合意することが必要と思われる。合意の上必要ないと判断された項目については、覚書等でその旨を記載しておくことも有用である。

下記に列記した項目は非商用研究のMAT契約で出現するアクセスと利益配分関連の標準基本条項である。多くの場合、提供国の許可条件として利益配分条項が入っていることが多いので、これらの条項を契約に入れない場合は、その理由を覚書として別途記載したものを作るのがよい。

表 2 アクセスと利益配分関連の標準基本条項

最低必要条項 内容
研究目的と研究実施予定項目 利用する遺伝資源の種類、量、期間、地域など
非商用目的であること 金銭的利益の有無
遺伝資源に関係する伝統的知識利用 伝統的知識が関与する場合は、先住民・地域社会の許可と契約が必要になる
実施予定の研究における提供国の研究機関と研究者の研究に対する役割 提供国の共同研究機関、共同研究者情報と役割
実施予定の研究から予想される金銭的あるいは非金銭的利益とその配分 提供国の生物多様性研究能力開発への貢献研究成果へのアクセス、利用方法、論文共著、特許出願の扱い、提供国の貢献度金銭的利益配分の扱い
実施予定の研究に使用される方法、技術 方法、技術の詳細と技術移転の可能性
研究結果や制限された収集試料の取り扱い 持ち出し禁止措置のある場合の遺伝資源の取り扱い、保存場所等
遺伝資源やその他の素材の返還・廃棄、あるいはその後のアクセス利用制限 研究終了後の遺伝資源やその派生物の取り扱い
収集試料の第三者移転の条件 収集保管している試料やその派生物の第三者への移転可否、制限条件
非商用研究から商用研究への転換 商用転換の場合の再契約
報告義務 年次報告、結果報告、報告会、ワークショップ等

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